八日市場の郷愁風景

千葉県八日市場市【在郷町】 地図 <匝瑳市>
 
町並度 5 非俗化度 8 −東総の商業中心地−






 
老舗の姿が目立つ八日市場の町並
 

 八日市場という地名を聞くといかにも定期市が開かれ、商業の盛んだったところという印象を受ける。実際8の日に市が開設され、東総地区の物資が集まり賑わったという。
 銚子市から南西に20km強、市域の南部は太平洋に面し九十九里浜として知られるところだが、市街地は5kmほど内陸に位置する。この地域は砂丘地帯である海岸沿いより内陸に市街地が展開する町が多い。
 江戸時代は木綿産業が盛んで、江戸をはじめ関東一円から東北方面に販路を多く持ち八日市場木綿として知られていた。明治には匝瑳郡の中心として官公庁が次々立地し、地域の中心として重要な位置を占めていた。
 総武本線や国道126号線より北側の旧街道沿いが古くからの市街地で、伝統的な建物が残っていた。その多くは商家・商店の建物であり、市場町に由来した商業都市であったことを思わせる。この地方独特の寄棟屋根を持つ建物、大きな鬼瓦を持つ関東独特の頭でっかちの老舗、屋号を大書した洋風の外観をした店舗など、多彩な魅力がある。横道に少し入ると、それらの建物の奥行の深さに驚かさせる。
 国の登録文化財となっている建物も複数あるなど、建物の質も高いものが感じられるところである。
 
 









訪問日:2016.04.30 TOP 町並INDEX