八鹿八木の郷愁風景

兵庫県八鹿町<城下町> 地図 <養父市>
町並度 4 非俗化度 9 −中世八木城の城下町が基盤の町並−










街道集落的に連なる八鹿町八木の町並 


 八鹿の市街地から西に5kmほど、国道9号沿いに八木地区がある。古くは養耆とも記され、古代山陰道の駅も置かれていたとされる。
 中世には山城・八木城も構えられ、八木荘の地頭であった八木氏の拠点となった。八木氏が因幡に移った後、天正13年に別所氏が2万石で入り、城も新築した。しかし同氏は関ヶ原の役において西軍に属したため徐封され城も廃された。
 この城が構えられていた時期に既に麓には城下町が形成されていたとされる。現在でも殿屋敷・家老屋敷・的場などの小字が残っている。
 町並は国道9号と八木川に挟まれた旧道沿いに展開し、城下町というより街道集落的な展開を示す。実際現在の国道9号が開通する前は幹線路だったのだろうから、街道沿いに商店などが並んでいたものと考えられる。しかし、国道を挟んだ反対側には寺社が多く見られることからも、町の基盤は城下町時代には造られていたのだろう。但馬独特の卵色の漆喰に塗込められた家屋、端正な門を持つ旧家もあり古い町並が展開している。一部は本うだつを立ち上げた商家も見られた。
 
 






訪問日:2021.06.27 TOP 町並INDEX