米子の郷愁風景

鳥取県米子市<商業都市> 地図
 
町並度 6 非俗化度 5  −山陰の大阪−






 米子は城下町でもあり、商業都市でもあり、港町らしくもある。山陰の大阪とも形容され栄え、近隣の中枢として長らく栄えてきた。現在も交通の要であり、山陰本線と伯備線、米子空港、米子・山陰自動車道などの一大ジャンクションとなっている。
 米子駅より北西の方角、中海に接する現米子港に、運河のような加茂川が流れ下っている。この川は米子城外濠に繋がり、この加茂川に沿って商業の繁栄をみた。幸いこのエリアは開発の手が及ぶのが穏やかだったのか、比較的よく土蔵・商家などが残り、川沿いは桜が植樹されて心地よい散歩道となっている。そんな一角に後藤家がある。江戸時代廻船問屋を営んでおり、川側からはその壮大な敷地に蔵が望まれ、最も際立つ遺構である。
 川の北側一筋上、灘町と呼ばれているところには漆喰塗りのこざっぱりとした旧家が見られ、好感の持てる佇まいであった。一箇所、宿場町などでよく見られる鍵の手の街路屈曲も見られる。現在でも見られる菓子屋、農具屋等は古い看板を持つものもあり、当時から続く老舗なのであろう。



加茂川沿いの風景(1枚目★)




尾高町の町並




寺町の町並 灘町の町並


後藤家(国重文)

※2009年9月再訪問時撮影(★=2002年3月撮影)

訪問日:2002.03.24
2009.09.22再取材
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