与島の郷愁風景

香川県坂出市<漁村> 地図 
 町並度 3 非俗化度 8 −瀬戸大橋に圧倒されるような島の集落−




与島の町並 多くの位置から橋が見える


 与島は現在瀬戸中央自動車道が通過し、パーキングエリアが設置され陸路でアクセス可能である。
 塩飽諸島のひとつに数えられ、西方1km余りに本島がある。本島同様人名制による統治が行われ、与島には庄屋が置かれていた。産業は漁業が主で、廻船業を営むものもあり、他に石材業、製塩業、農業があった。与島石は大坂城の築城にも用いられたという。
 与島PAより島内へ何本か歩道や階段が取付いており、そこから集落に向かうことが出来る。家々は島の南側に見られるが、その規模は小さく、四国本土とを結ぶ備讃瀬戸大橋の威容に圧倒される。集落のほとんどの位置から巨大な橋桁や橋脚が眼に入る。
 平地がほとんどないため、石垣が多用されているのも集落風景の特徴である。石の豊富な土地であったことが伺えるが、無住の家々も目立ち、探訪中も屋内での話し声は耳にしたが、人の姿を見ることはなかった。
 瀬戸大橋の開通で交通の便は格段によくなったが、それが島の活性化にはつながらなかったようだ。多くの車両や列車が通過する橋との対称的な姿が感じられ、やや寂しい探訪となった。








 

訪問日:2017.08.14 TOP 町並INDEX