明木の郷愁風景

山口県旭村<街道集落> 地図 <萩市>
 町並度 4 非俗化度 8  −多くの殿様の通った萩往還の町−

明木の町並
 

 明木(あきらぎ)集落は萩市の南、城下町と山陽側の港町三田尻(現在の防府市)とを結ぶ「お成り道」、萩往還が通っており、御茶屋(本陣)、御客屋(公用の休憩施設)なども存在した屈指の街道集落であった。
 
 明木市とも呼ばれ、街道上の宿駅であると同時に商業町であった。幕末頃の記録では70軒の家屋のうち20軒が商いを行っており、50余軒が宿人夫馬持ちの家であった。
 萩藩主の往来もあることで宿駅としての体制が整えられており、目代家と呼ばれる人荷の輸送を司る家が指定され、馬30頭、人夫19人が常備されていたという。
 幹線道路の西側に旧萩往還は残され、それに沿い集落が展開する典型的な街村である。往時を思わせる伝統的な建築物はそれほど集中して残っているとはいえないが、その中でつし二階の漆喰塗込め町家が数棟見られ、一部には土塀に囲われた厳かな屋敷もあり歴史に刻まれた集落であることは伝わってくる。 
 萩市内とあわせて訪ねてみるとその歴史的価値が感じられ、趣深いところである。








 
訪問日:2002.11.23
2013.03.24再取材
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