重要文化財の建物(14) |
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五所川原からストーブ列車で知られる津軽鉄道で20分余り、車窓に金木の町が見えてくる。周囲よりやや小高いところにある市街地に、ひときわ目立つ赤い屋根の屋敷がある。太宰治の生家として知られる「斜陽館」である。 この建物の施設名は「太宰治記念館」で、実際太宰氏に関わる資料が多く展示されているのだが、商家の建物としても一級品であり、重要文化財に指定されているのも納得である。 太宰の父・津島源右衛門により明治40年に建立された商家で、3棟の土蔵を従えている。明治後期の建物らしく二階の立上がりが高く、外観も非常に豪勢なイメージを受けるだけでなく、実際内部も個人邸としては豪邸というに相応しいものである。 戦後間もなく所有者が変り、旅館「斜陽館」としてしばらく使用されたあと、金木町が買取り1997年に復元修復工事が行われた。その完成を受けて、太宰治資料館として現在に至っている。 なおここは建物を紹介するコーナーであるため、太宰氏の略歴や作品、館内の関連展示等については省略する。 |
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1階の座敷 襖を取り外すと63畳もの大広間になるという | |
この建物の特徴は2階部分に応接室や金庫のある部屋など洋風の一角があることだ これは津島氏が金融業を営んでいたこともあり 住宅兼店舗として造られたからである 階段は欅(ケヤキ)製とのこと。 | |
金融店部分の応接室 |