鳥取県赤崎町の鏝絵
 

 鳥取県の大山山麓に広がる農村地帯の一角に光集落がある。戸数50前後のごく平凡な農村集落だが、家々に従えた土蔵のほとんど全てに様々な鏝絵が見られ、さながら博物館的な様相を呈していた。
 これらの鏝絵のほとんどは、この地に生れた左官職吉田貞一(1985没)の作である。独学で鏝絵を学び、鶴や亀、巾着などの下絵を何度も何度も練習したという。
 また鏝絵のみならず鮮やかな海鼠壁も手掛け、独特の意匠がこの狭い集落で見られ、漆喰細工の博物館の感がある。

 



 浮び上がる鶴の鏝絵はまさに胸をすくような美しさ  巾着






土蔵の軒下に不思議な亀の鏝絵 土蔵の扉内側に蕪の鏝絵


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