松江の郷愁風景(1)

松江市北堀町他<城下町> 地図
 
町並度 5 非俗化度 2
  -堀に沿って連なる趣ある武家屋敷群-


北堀町(塩見縄手)の町並


 山陰を代表する城下町松江は、宍道湖の東端に開ける美しい町である。関ヶ原の戦後、出雲に封ぜられた堀尾氏は、広瀬(現在の能義郡広瀬町・安来市の南)の富田城を捨てて新たにこの松江に城を構え、本拠地とした。現在でも天守閣を初めとして内堀が完全な形で残り、特にその北側の塩見縄手と呼ばれる一角には武家屋敷も形をとどめており、城下町時代の面影を濃く保っている。



 縄手とは城下町における一筋の街路を指し、ここに住まいを構えた塩見小兵衛が異例の栄進を果したことからこの界隈の通称として今でも語り継がれている。この一帯は小高い丘が迫り、堀尾氏はこれを開削して武家地としたのである。
 武家屋敷群の連なる街路は片側を堀に接し、老松が水面に覆い被さらんかという勢いで枝を伸している。その堀には堀川巡りの遊覧船が巡っている。そしてその旧塩見邸は長屋門を備えた威厳ある姿を今でも良く残し、松江を代表する城下景観を示していた。
 市街随一の観光地区であり、武家屋敷の遺構も美術館等の施設として公開され訪れる人も多い。




後半2枚:2004年1月撮影 その他:2010年5月撮影
文章の一部は松江の郷愁風景(2)と共通です。
訪問日:2004.01.28
(2010.05.04再取材)
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