近代洋風建築のある風景(12)

小樽の洋風建築 
  
小樽は札幌からも1時間以内で気軽に訪ねることができ、団体客の訪れも絶えない観光都市となっている。古い洋風建築を利用した店舗が注目されるところだろうが、その洋館自体に歴史の深い重みが感じられる。



●大同倉庫・北日本倉庫・北海製罐(T14〜S3)
小樽を象徴する風景として観光客の訪れも絶えない運河の風景。かつては現在よりはるかに幅が広かった。歴史を感じさせる煉瓦造りの倉庫などは一区画しか残っていないが、レトロな港町を髣髴させるものとして十分な存在感がある。




●小樽オルゴール堂 小樽オルゴール堂付近に残る煉瓦造りの建物
もとは有力な米穀商・共成のレンガ造りの建物(T1)。




●旧金子元三郎商店(M20) ●岩永時計店(M29)
手前に見える木骨石造の洋風建築は現在おたる瑠璃工房として観光客を受入れている。この付近には石蔵が多く残っている。 木骨石造の構えに飾り付きの瓦屋根は今見ても斬新なイメージだ。




●旧名取商店(M39) ●小樽商工会議所(S8)
現在は大正硝子館として観光施設になっているが、小樽を代表する商家建築の一つ。袖うだつや寄棟屋根が特徴だ。 古くからの町の中心であった色内地区にある。商工会議所として現役で使用されている。




●三井住友銀行小樽出張所(S2) ●旧安田銀行小樽支店(S5)
銀行建築らしい重厚な造りだ。関東大震災を契機に設計された当時の最先端の耐震技術が盛り込まれている。 色内大通りは北のウォール街と称された面影を今でも残している。




●旧早川紙店(M38) 役目を終えた名もなき石蔵がぽつんと残されていた。
明治期の商家の姿をよく残す。石造の主屋をはじめよく旧態を留めている。現川又商店。




●旧日本郵船小樽支店(M39)  旧日本郵船小樽支店付近の町並


小樽を代表する洋風建築の一つ。この建物がかつて経済の中心で銀行建築が多く残る地区より北側に離れているのも、港町としての勢力分布の推移を見る思いがする。




旧日本郵船小樽支店付近に残る洋風建築


●旧百十三銀行小樽支店(M41)
角地にあり、非常にインパクト感の強い洋風建築だ。




●旧日本銀行小樽支店(M45) ●旧北海道銀行本店(M45)
小樽を代表する銀行建築。外観は石造だが実際は煉瓦とモルタルで建築された擬石で仕上げられているとのことである。 旧日本銀行小樽支店と通りを挟んで向き合う洋風建築。現在はワインを扱う店舗となっている。

※全て2008.01撮影

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